『海街diary』見た
今更ながら。
鎌倉が舞台の映画。
原作は吉田秋生のマンガで、今も続いている。
映画では、四姉妹の中でも幸ねえとすずが主役で、
母と父と子の関係が、重層的に描かれている。
幸ねえは、妻のいる小児科医とつきあっている。
妻から見れば、幸ねえは夫を奪う立場。
すずの実の母は、三姉妹のお父さんを奪った。
だから「奥さんのいる人とつきあっちゃいけないよね」などと言う。
4人の家には父も母もいない。
幸ねえが母親のようにふるまっている。
海猫食堂のおかみさんと、山猫亭の店主は
よいパートナーとして、みんなの母と父になっている。
おかみさんが死を迎えることに、4人はそれぞれ関わる。
三女の千佳は特に関わってないようだけど、
実父のお葬式の日に、駅で赤い花を手に取っていたように、
海で木の枝を拾って遊んでいる。
幸ねえの腕時計の印象が強い。
小児科医の部屋では、腕時計を外している。
クライマックスになると、幸ねえの腕に巻かれた
時計がしっかり映りこんでいる。
幸ねえは、実母との梅酒の受け渡しや、
佳乃との服のやりとりを通じて和解していく。
物の演出がすてきで、映画ってすごいなと思った。
夏帆が三女なのにアフロじゃないのが不満だったのだけど、
十分エキセントリックですてき。
アフロ成分は、池田貴史店長が補ってくれました。